しもやけ
しもやけ(凍瘡)は、寒い気候で起きる皮膚の血行障害です。しもやけになりやすい体質は遺伝的とも言われており、寒い地域に限らず、全国どこでもなり得ます。特に小さなお子様によく見られますが、大人の方やお年寄りでもこの病気に悩まされている方もいらっしゃいます。最近ではあまり見られない病気と思われがちですが、暖かい格好をしていても足元は夏のままで、足の指だけにしもやけを作ってしまうお子様も時々見かけます。
症状としては、手や足、足の裏、鼻尖がなりやすく、まれに膝、尻、大腿などが、1. 指全体が赤紫に腫れ上がりゴムのような硬さになる(樽柿型)2. 大小様々な弓矢の標的のような形状で赤みが出ます。(多形滲出性紅斑型)そのまま放っておいても治ることもありますが、低温にさらされ続けると、腫れ上がったり、赤紫色になって出血をおこしたり、水疱になり、その水疱が破れて皮がむけてしまうなんてこともあります。
しもやけの治療
しもやけの治療には、血行を改善するために、保温や内服薬を用います。また、外用薬や赤外線治療、温浴、マッサージを併用することもあります。
日常生活の注意点
- 寒くなる時期の前から、手袋や靴下を利用して、寒さにさらされ続けるようなことのないよう気をつけて下さい。
- 手や足を濡れたままにしないよう、濡れたらちゃんと拭き取って乾かすようにしましょう。
- 1日2回程度手足をマッサージして血液を促進しましょう。
白斑
白斑は、皮膚にまだらに白い部分が見られる後天性の難治性皮膚病です。白斑部には、メラニン細胞はありません。身体の両側に対称の白斑が出る「汎発型」が一般的ですが、ある神経の通り道に沿って白斑が出る「分節型」の2種類があります。日焼けや、外傷(ケガ)などによる刺激やストレスがきっかけとなり、体の免疫がメラニン色素を作る細胞を破壊することが原因と言われていますが、最近では酸化的ストレス、遺伝的要因も白斑の原因ではないかとも考えられています。
白斑の治療
治療には、皮膚科光線療法やドーム光療法により、メラニン色素の再生を促します。
円形脱毛症
円形脱毛症の原因は、ストレスという説や栄養障害などが考えられていますが、主な原因まだはっきりしていません。まれに自己免疫甲状腺疾患や膠原病など内科的な別の病気によるものの場合もあります。
たいていは数ヶ月~半年程度で自然治癒しますが、難治性や再発性のものは整容的な面で患者を悩ませます。
円形脱毛症の治療
治療は程度に応じ、外用剤・内服・液体窒素療法・局所注射などがありますが、完璧なものはなく、根気良い治療が必要です。
掌蹠膿疱症
掌蹠膿疱症とは手のひら、足の裏に水疱(みずぶくれ)、膿疱(うみを持ったプツプツ)、りん屑(ふけの様な皮むけ)ができる病気です。水虫と症状が似ているため間違われやすく注意が必要です。
掌蹠膿疱症では骨や関節が痛くなることもあります(特に鎖骨のあたり)。掌蹠膿疱症は慢性で長引きますが、数年くらいで治る場合も多いといわれています。原因はよくわかっておりませんが、扁桃炎、歯周病、副鼻腔炎(蓄膿)、中耳炎、金属アレルギー(インプラント、歯の詰め物)、喫煙との関係があると言われています。歯の金属アレルギーは当院でも検査しております(予約制)。
掌蹠膿疱症の治療
掌蹠膿疱症の治療は外用治療が第一選択です。副腎皮質ホルモンの外用とビタミンD3の外用などです。他にはビオチン内服、歯科金属の除去、扁桃摘出手術、光線治療などがあります。
日常生活の注意点
- 禁煙と、うがい(扁桃炎予防)が重要です。