湿疹
湿疹とは、「原因不明、病名不明のかゆい皮膚病全て」のことを指します。湿疹でも特に特徴的な発疹の形を示すものには、脂漏性湿疹(皮膚炎)、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎など、それぞれ病名がついています。
治療
湿疹の治療においては、まず本当に湿疹以外の病気ではないか診断する事が大切です。小さい発疹(水疱、プツプツ、膿を持ったプツプツ、皮むけ)が存在し、その発疹のいくつかが出たり引いたりして、痒みを伴っている状態で診断します。
治療の際は、主に副腎皮質ホルモンの外用薬を使用します。湿疹の状態によっては、内服薬や患者様の状況に合った他の外用薬を使用することもあります。
日常生活の注意点
- 掻かないこと、日光を避けること、お風呂でこすらないことなど。
手荒れ
別名「進行性指掌角皮症」とも呼ばれ、アトピー性皮膚炎など、手荒れになりやすい体質、刺激に弱いお肌の方に多く見られます。また体質に加え、水仕事や紙や段ボールを扱う仕事、最近だとパソコンの作業による刺激が原因となるため、主婦(赤ちゃんがみえると特に!)、美容師、飲食業、銀行員、図書館、SEなど、摩擦や石っけん、紙などによる刺激を習慣的に受ける職業の方に目立ちます。利き手に強い症状が出る傾向があり、次第に両方の手のひら全体に広がります。手がカサカサし、赤くなり、ひび割れや水疱・ジュクジュクを伴い、痛痒くなる場合もあります。一般的に冬に悪化し、夏は改善することが多く見られます。
手荒れ治療について
とにかく乾燥が天敵です。手に保湿剤を何度も塗り、皮膚のバリア機能を守ります。通常は副腎皮質ホルモンの外用薬を塗って治療しますが、ひび割れや水疱、ジュクジュクなどを伴う場合は、内服薬や他の外用薬を併用し、痒み、痛みを和らげます。手荒れは繰り返し症状が出るため、一度治療して終わりではなく、続けてしっかり予防をしていくことが重要です。
日常生活の注意点
- 保湿剤をこまめに塗り、常に手の保湿を怠らないようにしましょう。
- 手を洗う行為も刺激になってしまいます。最小限にしましょう。
- 水仕事の際は、ゴム手袋をして刺激から手を守りましょう。ゴム自体による刺激もありえるので、薄手の綿手袋をしてゴム手袋を重ねて着用することをおすすめします。
- 荒れにくい非ラテックス・非パウダーのゴム手袋の使用をおすすめします。
- 職業上、手荒れになりやすい方は、今後も苦痛無くお仕事が続けられるように医師とハンドケアについてよく相談しましょう。